せったクンに会いたくて。〜せかうつ聖地巡礼してみた〜

※この記事には原作のネタバレを多分に含みます。舞台観劇予定の方はご注意ください。

 

2022年9月13日、せかうつの聖地巡礼*1のために鎌倉へ行ってきました。

せかうつとはなにか?

「世界でいちばん美しい」という作品が小学館文庫から出ています。著者は藤谷治さん。

 

 

この小説を原作としたミュージカル「世界でいちばん美しい〜鎌倉物語〜」が10月28日から上演します。それがせかうつです。

 

sekautsu.com

 

主演はIMPACTorsの横原悠毅くんと椿泰我くん。ダブル主演です。

私が今いちばんに応援しているひと、俗に言う自担は椿くんです。

そして、このよこつばコンビのやりとりに言い知れぬ悦びを感じているオタクでもあります。*2

要するに推しコンビが主演に抜擢された訳です。やったー!

ジュニア情報局からメールが届いて、放心のまま原作を買いに走り読み始めました。


舞台のサブタイトルからもわかるように、せかうつは鎌倉の地を物語の主軸としており、実際の地名がたくさん出てきます。

鎌倉は、主人公のせった君と哲がであい、青春を過ごし、ふたりが足繁く通った「エグランティーナ」がある土地です。

そして、永遠のさよならをすることになった場所でもあります。

私は元来、聖地巡礼をして追体験をしたがるタイプのオタクです。

いったいどんなところなんだろう。行くしかないな、と思いました。

いざ鎌倉。

 

今回、私は主に江ノ電を利用しました。

(乗り降り自由なフリーパスが便利でした!)

想定していたルートとしては

藤沢→鎌倉高校前→鎌倉(材木座)→江ノ島→藤沢

という行程です。

メインとしたいのはもちろん鎌倉なので、江ノ島は時間が余れば…というつもりでした。結果、時間が余ることは無かったのですが……。

原作の時代設定が平成初期ということなので、少しでもその時代の雰囲気が出ればと思い”写ルンです”をお供にしました。

以下、特に注記がないものについては写ルンですで撮影しています。

 

 

鎌倉高校前駅江ノ島駅

 

どちらもあまり作中で触れられた場所では無かったけれど、キービジュアルポスターの中で写真が投影されていたので立ち寄ってみました。

 

 

鎌倉高校前駅の踏切はあまりにも有名ですが、やはり綺麗な景色でした。

 

 

江ノ島駅は夜すぎて失敗しています。暗っ。

 

 

小町通り

 

お昼時だったのでランチにしよう〜と思い、鎌倉駅を降りてすぐに小町通りに向かいました。

 

 

ちょうど遠足シーズンなんでしょうか。小学生がたくさんいました。せった君と哲が出会ったくらいの年頃かしらと思うと微笑ましかったです。

お昼は海鮮丼をいただきました。おいしかった〜。

 

 

若宮大路

 

小町通りを突き当たって曲がった先に鶴岡八幡宮があります。

 

 

 

鶴岡八幡宮由比ヶ浜を真っ直ぐに結ぶのが若宮大路です。(スマホ撮影)

 

せった君と哲が通ったレストラン、「エグランティーナ」は(恐らく)架空のお店です。

文章中からわかっている情報は

若宮大路沿いにある
鎌倉市立第一小学校の近く
・滑川交差点を渡ったすぐ先
・一の鳥居の付近から海の方を見ると灯りがみえる

とのことなので、

三の鳥居をスタート地点にして海岸方面に真っ直ぐ歩いてみることにしました。途中、行きたかった雑貨屋さんやカフェに寄り道しつつ、材木座海岸をゴール地点と設定します。

 

 

鶴岡八幡宮~滑川交差点まで地図で見ると距離があるように見えますが、徒歩で大体20分くらいでしょうか。思ったより近かかったです。

レンタサイクルに追い抜かれた時はその手があったかと思いました。

 

 

これが一の鳥居(スマホ撮影)

帰り際に撮ったので鎌倉方面を向いています。

 

一の鳥居の辺りの歩道がなぜか小高くなっている。

(「世界でいちばん美しい」藤谷治 著 p414より)

なってる…!!!!!!!!!

 

「第一小学校のすぐそばなんだよ。行こうよ」

(「世界でいちばん美しい」藤谷治 著 p153より)

「学校らしき建物の真横に一の鳥居があって、そこから先は閑散としていた」

(「世界でいちばん美しい」藤谷治 著 p414より)

小学校、ある…!!!!!!!!!

 

この横に小学校と体育館(児童館?のような施設)もあったのです。

さすがに学校の外観を撮影するのはやばいと思ったのでやめました。(それはそう)

この小高くなっている段を降りて海のほうを見ると「エグランティーナ」が見えるらしいので、海の方に向けて写真を撮りたかったのですが、夕方になると人通りが多くこちらも断念しました。

 

寄り道

 

聖地巡礼と言いつつ、普通に観光も楽しみました。

鎌倉という地で、せかうつに思いを馳せるっていう行為が大切なので…!ね!!


▷ 鎌倉・雑貨と文具の店 コトリ

https://instagram.com/kamakurakotori?igshid=YmMyMTA2M2Y=

こじんまりした店内にレトロでかわいい文房具や雑貨が並んでいてときめきました。

 

 

片隅に机が置いてあり、かわいかったので文庫本を置いて写真を撮らせていただきました。

 

記念スタンプもかわいい。

 

スタンプ押すの下手くそ芸人です。(スマホ撮影)

 

▷ amugu.

https://instagram.com/amugu__zaimokuza?igshid=YmMyMTA2M2Y=

白とグレーを基調としたおっしゃれ〜なカフェです。平日の午後でしたが、若いお嬢さん方でほぼ満席でした。

気になっていたのが、この『材木theプリン』!

なんて素敵なネーミングセンスなんでしょうか。

もっちりぎゅっとした固めプリンはとても美味しかったです。

 

 

水出しコーヒーは少し酸味が強めの爽やかタイプの味わいでした。(スマホ撮影)

このプリンとコーヒー、相性がとても良かった。まるでせった君と哲みたいじゃないの!(こじつけオタク)

背景となった土地で、せった君と哲のことを考えながらいただくプリンとコーヒーは格別です。

時代や物語の展開が違っていれば、せった君と小海さんにデートで来て欲しいなあ、なんて妄想してしまうほどおしゃれで素敵なカフェでした。

 

 

材木座海岸

 

今回の小旅行のいちばんの目的地です。

滑川を挟んで西側(藤沢方面)を由比ヶ浜、東側(逗子方面)を材木座海岸と呼ぶらしいです。

せった君のお家は材木座七丁目にあります。(実際には6丁目までしかないはず)

それ故に聖地巡礼には欠かせない場所かなと思い足を運びました。

 

 

これが滑川の交差点。

 

「滑川の交差点の、横断歩道を渡ったすぐ先に、赤いネオンサインが「EGLANTINA」と点滅していた」

(「世界でいちばん美しい」藤谷治 著 p154より)

 

とあるので、「エグランティーナ」があるのはこの辺りなのかな〜と思いを馳せていました。

 

 

平日ということもあってか、そんなにガヤガヤしていない、穏やかな海岸でした。

SUPをやってる方が多かったです。そういえば椿くんもサップやってみたいって言ってたなあ。

閑話休題

 

 

せった君のお家は光明寺の山門を左に曲がったところにあるそうで。

この緑が生い茂っている辺りに光明寺があるはず。時間がなくて足を運べませんでした。

わんちゃんのお散歩をしている方も多く、眼福でした。

 

 

この、車が並び、奥に続いている道路が134号線。

哲がせった君の家まで「滑川から逗子に向かって走った」ところです。

ああ、哲はこの真っ直ぐな道を息を切らして…と考えると切なさが込み上げてきました。

聖地巡礼の魅力というのは、こういうところにあると思います。

せった君も哲もフィクションの中のひとです。

しかし、モデルになった土地や場所を巡ると、実際に一緒に生きていたような錯覚を起こすのです。

作中のせった君はみんなから愛されていました。みんなの友達で、きっと私の友達と言ってもいいのだと思います。

そして、せった君にとっていちばんの友達は哲です。

私はそんなせった君と哲に会いたくて、鎌倉まで来たのです。

行ってみると、鎌倉というのはとても小さなまちに感じられました。

せった君が生きた世界はとても狭かったけれど、収まらないくらいの大きな魅力があったんだなと肌で感じることができました。

せった君と哲にちょっぴり近づけたような気持ちになりながら、日も暮れかかった18時頃、鎌倉を後にしました。

 

 

 

ちなみに、この日、9月13日に足を運んだことには大きな理由がありました。

横原くんのお誕生日が9月13日

椿くんのジャニーズ事務所入所日が9月13日

という、よこつばコンビにはなんともふしぎな巡り合わせがあるのです。

そんなふたりが、せった君と哲という親友同士を演じることにも何か意味があるんだと思います。それは運命のようにあやふやなものではなくて、何か確実に示しあわされたものです。

その何かを私たちが知り得ることはできないけれど、感じることはできるのかなと思います。

せかうつを経て、自分の中で腑に落とせたら嬉しいなあ。

そんなことを思いながら、今はただただ初日の幕が上がることを楽しみにしています。

 

早くせった君と哲に会いたいな。

横原くんと椿くんの中にいるせった君と哲に、会いたいです。

 

*1:ここでの聖地巡礼は“漫画・アニメなどの熱心なファン(信者)心理から、自身の好きな著作物などに縁のある土地を「聖地」と呼び実際に訪れること。フィルムツーリズムやコンテンツツーリズムの一種 Wikipediaより" を指します

*2:よこつばのどういったところが好きかと問われると27時間くらい話せるので割愛しますが、いじりいじられしつつ、同じベクトルの熱量を持ちながらお互いに補い合える関係性が好きです。